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No.230

髙石賢一さん

代表取締役
お店はタダの媒体、もっと奥が深くて広いものを提供するのが自身の役割

「とっても面白い話があるんですよ。」

そう言ってある日本の重機メーカーとのやり取りを話してくれたのは、世界でも珍しい【重機のミニチュア専門店】KEN KRAFTの代表を務めるKENさん。

スポーツカーなどのミニチュアは一般的な消費者に向けて作られるものですが、重機の模型は機械メーカーが作る「立体的なカタログ」です。

「最近ではミニチュアを集めている人のために販売してくれるようになったけど、昔は本当に手に入れるのが難しかったんですよ。売り物ではなかったですからね。随分前の話なんですけど、ある日本の重機メーカーのミニチュアをうちで売りたくて連絡を入れたんです。そうしたら、そこの会社の偉い人がうちに来てくれて『じゃあ分けてあげましょう』という話になったんですよ。」

しかし当時の日本の重機模型はオモチャのようなつくりで、国際規格に沿ったものではなかったのだそう。

「この重機メーカーは海外での販売にも力を入れていたんです。だから生意気を承知であえて言わせていただいたんです、『このミニチュアはグローバルではないですよ。縮尺も違うし、これじゃあヨーローッパでは通用しません』って。そしたら担当の方が『どういうことですか?!』って。」

そこでKENさんは、海外では「模型=重機のカタログ」という扱いであり、プロモーションとして貰った模型のイメージがそのまま本物の重機の印象になるという事を伝えました。

「会社の【ものを作る哲学】が反映されているのが模型なんですよね。」

そしてその場で「実は新型機を作っていて来年発売されるんですが、そのミニチュアを作ってください」という依頼を受け、模型を譲ってもらう予定がKENさんが模型を作ることになったのだそうです。

そして出来上がった模型は世界中で反響を呼ぶことに。

国際規格に準ずるだけではなく、細部にまでこだわったKENさんの模型は「世界のショベルのミニチュアのクオリテイをあげた」と言われています。

元々は60〜70年台に作られたアメリカのプラモデルを扱う会社に努めていたKENさん、重機のミニチュアとの出会いは買い付けのために年に何度も通っていたアメリカでスワップミートでした。

「どんな世界でもそうだけど【間口は狭いけど奥は深くて広い】でしょ。ミニチュアがカタログだとすると本物はどうなっているんだろうって『ものづくりの現場』を見に行ったんです。でね、アメリカのコマツでダンプを見た時に大興奮したんですよ。『すごい』じゃなくて『すげー!こうやって作ったんだー!』って。そして自分にはこの感動を伝える役目があるなと思ったんですよ。」

そしてその言葉通り、工場の見学ツアーを行ったり重機の本を10冊以上出版するなど模型の販売だけにとどまらない活動を行い、模型ファンに感動と共感を届けています。

そんなKENさんに今後の展望をお伺いしました。

「今後は重機をテーマにしたバーを開きたいと思っているんです、もちろん神田で。神田はこだわった人が多くて居心地が良い町ですからね。」

 

 

ライター:EDITORY 北本つかさ

DATA
KEN KRAFT

KEN KRAFT

市場になかなか出回らない「重機のミニチュア」を専門に取り扱いう重機模型専門店。 【営業時間】 12:00〜19:00 【定休日】 月・火・水

〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1-5-15 タイムビル-3 1F
TEL : 03-5294-2678
URL : http://www.kenkraft.net

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