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No.145

纐纈 くりさん

大屋書房
お客様への書物の橋渡し。
古書店として、この素晴らしい
書物文化を広めていきたい

神田神保町、駿河台下交差点の目の前にある、大屋書房。明治15年、西暦1882年に創業。江戸時代に出版されたあらゆるジャンルの和本をはじめ、浮世絵、古地図を扱っています。
纐纈さんはここの4代目。この店に入り約16年経ちます。働きはじめた頃は右も左も分からず、お父様からは「店でお客様とお話しなさい」の一言だけ。その道のプロであるお客様達に教えていただき、徐々に江戸時代の古書の勉強をしていったそうです。

「お客様に育てていただきました。おかげでこの年になっても、勉強が楽しいと思いますね。今の古書店街があるのは偉大な先人たちのおかげ。たまたま本を開いていたら、焼け野原で石に板を載せ、そこに本を置いて売っていた祖父の写真を見つけたんです。焼け野原で本を販売した時代。そんなたくましい先人がいたから古書店が続いているんです」

校外学習で訪れた小学生から大学生に、実際に本に触れてもらい、和紙のあたたかみや本の美しさを知ってもらうそうです。
「今の生活の原点は全て江戸にあります。レシピ本から、歌舞伎を見に行くときの案内本など。そういった本を手に取っていただくことで、昔の人の息吹を感じ、また和本の素晴らしさを知っていただけるのです」

お客様の半分は外国の方だという大屋書房。昨年はパリ、今年はニューヨークのブックフェアにも参加し、世界に日本の文化の粋、和本や浮世絵の素晴らしさを発信しています。

「ヨーロッパやアメリカでは、日本の書物の研究者が増えています。正直、日本人より日本の文化をわかってる人が多いですね。父が常々、『お客様とお客様の本の橋渡しをするのが古書店の役割』と言っております。古書店というこの文化を守らなければいけない立場として、幅広くこの素晴らしい書物文化を広めていきたいです」

ライター:千絵ノムラ

DATA
大屋書房

大屋書房

神田神保町、駿河台下交差点の目の前にある、 1882創業の古書店。和本、浮世絵、古地図など江戸時代の古書・版画の販売、買取を行う。オリジナルの「妖怪カタログ」も販売。営業時間 :10:00 ~18:00。定休日:日曜・祝祭日(営業の場合もあり)。

〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-1
TEL : 03-3291-0062
URL : http://www.ohya-shobo.com

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