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No.201

藤田 真弓さん

神保町バルBILBI オーナー
多くの人の記憶に残るお店でありたい

藤田さんが4年前に開いた神保町バルBILBI。築60年の古民家を改装した店内の黒板には、『しらすと卵のアヒージョ』といった珍しいメニューや、『コク旨トマト肉じゃが』『しめのとん汁』といった体にも心にも優しいメニューがずらりと並んでいます。
「○○さんはこのメニューが好き、△△さんはあのメニューが好き、そう思うとどのメニューも削れなくて、気づいたら開店当初の倍以上のメニュー数になっていました」

カウンターの向こうでテキパキと料理をつくり、太陽のような笑顔で話す藤田さんは、日大理工学部の建築学科出身のバリバリの理系女子。大学で、神保町の街づくりの授業を受けるうちに、いつしか「大好きな神保町で、自分のお店を持ちたい!」と思うようになったと言います。

卒業後は食品メーカーに就職し、レトルトパウチの商品開発を担当。4年間勤めたのち、開業に向けて会社を辞め、飲食店でアルバイトをしながら物件探しを始めました。
「神保町エリアの物件に絞って10件以上内覧したのですが、いい物件に出会えないまま一年が過ぎました。エリアを広げてようやくとある物件を契約し、来週から改装工事という段階で、急きょオーナーさんからのNGが出てしまいました。ビルの老朽化で建て直すことにした、と。」

「神様が、お店を開くなと言っているのかな…」と失意のどん底に陥り、数か月間何もできず放心していたそうです。
なんとか奮起して物件探しを再開して間もなく出会ったのが、いまのBILBIの建物でした。
「以前は古書店だった古民家のレトロで味のある雰囲気が気に入り、ここだ!と思いました。」
偶然にも会社員時代からお気に入りだった有名店『アリゴ』の隣ということもあり、すぐに契約を決めたそうです。
「ありがたいことに開店当初から、多くのお客様にお越しいただきました。当初は一人で切り盛りするつもりでしたが、オープンから4年経ったいま、6名のスタッフと楽しく営業しています。」

一番うれしかったことは?
「物件を契約したとき、柱しかないまっさらな状態だったのですが、内装業をやっている私の父にデザインしてもらって、改装しました。ある時、NHKのテレビドラマの撮影に使われたことがあって、父がデザインし、私がオーナーをやっているお店がNHKテレビに映し出された瞬間に、親孝行できて良かった、お店をやって良かった、と思いました。」

今後の目標を聞いてみると、
「この建物はだいぶ老朽化しているので、数年後には取り壊される予定です。
それまではお店もスタッフもお客様も、みんなを大切にして、しっかり最後までやりきりたい。
いつかお店がなくなったとしても、神保町にBILBIという素敵なお店があったよね、と少しでも多くの人の記憶に残ってくれるよう、毎日を大切に楽しみながら営業していきたいです。」

ライター:EDITORY コミュニティーマネージャー 久保 彩

DATA
神保町バルBILBI

神保町バルBILBI

2012年10月にオープンした、元古書店をリノベーションした気軽で明るいバル。昼は日替わり定食、夜はスペインバル。コンセプトは“ほっこり”。

〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-18-8
TEL : 03-3293-3211
URL : https://www.facebook.com/balBilbi/?fref=ts

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