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No.202

田中元子さん 大西正紀さん

株式会社グランドレベル 代表取締役社長,ディレクター/リサーチャー
一階づくりはまちづくり
グランドレベルから日本を変えたい

株式会社グランドレベルは、都市やまちの地面を移動するときに目にはいってくる「グランドレベル=一階」を豊かにすべく、さまざまな事業を展開しています。
田中さんが「一階」に注目したきっかけの一つは、2015年からはじめた「パーソナル屋台」という活動。街の好きな場所へ出て、行き交う人々にコーヒーを無料でふるまうというものです。そこに人が集まり、街が賑わうことを実感し、これからはグランドレベルそのものに着目することが街づくりのテーマになってくると感じたといいます。

屋台を始めたのはバーカウンターで友人にお酒を振る舞う喜びを知ったことがきっかけだそう。「友人だけでなく不特定多数に向けてやってみたいと思いました。遊び感覚で始めたのが良かった。数字に惑わされず純粋に楽しめて、解放された気持ちになりました。自分の力で人が賑わう空間を作る楽しさを知り、やみつきになりました。」
「屋台をやっていると通り過ぎる人も、なんだろうと見てくれる。コミュニティの外にいるように見える人々が、屋台の愉しげな空気を感じながら通り過ぎていくのを見て、街が生き生きしていく感覚を味わいました。一階が活気づくことは、街が変わることに繋がる、と。」

建築は独学で学んだという田中さん。「高校を卒業して東京に出てきて、それまでは全く興味のなかった建築の世界に、ある建築家の写真集を見たのがきっかけで夢中になりました。」そんなとき、当時建築を学ぶ大学生だった大西さんと出会い、大西さんが通っていた大学の教授や友人に、さまざまな質問をぶつけながらどんどん知識をつけていったそうです。「座学で建築を順番通りに学んだ訳ではないので、スタンダードな建築家に触れても、斬新な新人に出会ったような感覚になります。建築について知るのは、いつも新鮮で楽しくて、全然飽きなかったですね。」

現在、田中さんと大西さんは、ビルのコンサルティング、ランドリーカフェの企画・運営、空き家のリニューアルなど、“軒先から都市計画まで”さまざまな事業を行っています。
「一階、グランドレベルに関することは何でもやりたいと思っています。大きな目標としては、駅前広場やタワーマンションの一階を変えること。例えばタワーマンションの一階を、人々が集い賑わう場所にすることで、最終的にはマンション全体の価値向上にも繋がるということも伝えたいです。」

これからの新たな事業として、グランドレベル(一階)に特化した不動産屋をつくることも視野に入れているそうです。「いまの日本の街づくりでは、判で押したような風景ばかりが街に広がってしまう。もっと地域性が見える街づくりをしたい。街に対する貢献意欲を持ったオーナーさんは多くても、不動産屋は少ない。」ただ不動産を仲介するのではなく、パブリックマインドを持つオーナーと事業者を的確にマッチングできる不動産サービスを模索していくといいます。

「建築の問題は社会の問題そのものなんですよ。自分にとって良い世の中とは何かいつも考えています。街づくりを難しく考えすぎず、とりあえず一階で何かやってみて欲しいです。軒先にお花を置く事からでいいのです。効果は必ずあります。一階を変える事で日本が変わると信じています。」

ライター:EDITORY アルバイト 吉野香穂(上智大学 経営学科 二年)

DATA
株式会社グランドレベル

株式会社グランドレベル

あらゆる種類の、あらゆる建物の、1階である『グランドレベル』に関するさまざまな事業を展開。住宅や店舗のちょっとした軒先から、大きな都市計画まで、グランドレベルづくりのお手伝いをすることで、よりよい未来、よりよい社会へつなげていきたいと考えている。

〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-5 第二川島ビル1階
URL : http://glevel.jp/index.html

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