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No.39

石川 珠樹さん

清泉堂
自分の意志で継いだ額縁屋。
ひとつひとつの額縁を通して、
人の心を豊かにしたい

大正時代の初め、フランスに渡って画材を集めていたお祖父さんの時代にはじまった額縁店「清泉堂」。神田で長い歴史をもつ画材屋さんのひとつです。すずらん通りに面したお店には、現在も絵画好きの人や絵画教室に通う生徒さんが訪れ、中には横浜から通う常連さんもいるそうです。

「たまに変わった額縁を買っていく人もいます。帽子を入れる立体のものを探しにくる人とか、ヘビの皮を入れる額縁を探している人とか!」と、明るく話していただいた店主の石川さんは、23歳のときに清泉堂の三代目となり、もう40年以上が経ちます。
「当時は『継がなくてもいい』とは言われていました。でも兄もいなかったし、せっかく祖父の時代からあったお店を無くしてしまうのは、私がもったいないと思ったんです。それ以前は絵を描いていた時期もあり、その道に進みたいと思っていたこともありましたけどね」

石川さんが大切にしてきた清泉堂は、お店へ足を運んでもらい、実際に目で見て選んでもらう、昔ながらの販売方法をずっとつづけています。
「売っているのは額縁ひとつひとつですけど、その額縁を通して、人の心を豊かにしたいと思っています。この仕事をやめたいと思ったことはありません」

ライター:EDITORYインターン 水谷冬紀
(成蹊大学4年 法学部政治学科)

DATA
清泉堂

清泉堂

神保町のすずらん通りに面した、大正時代初期開業の老舗額縁店。版画・水彩画・写真・ポスター・油絵・色紙・書道・賞状など、各種作品に合わせた額縁を多数取り扱う。営業時間は10:00〜18:00、定休日は日曜祝日・第2・第3土曜日。

〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-3-3
TEL : 03-3291-3039

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