2015.09.02 Wed

お茶ノ水楽器街を盛り上げる

2015年8月6日(木)第11回目のテーマは、ちよだ音楽連合会 会長(株式会社シンコーミュージック・エンタテイメント 代表取締役社長)草野 夏矢さんをお迎えして、【 お茶の水楽器街を盛り上げる 】をテーマに、会場に集まった45名のメンバーで、Thinkingを実施。

最初に草野さんから、お茶の水楽器街の概要、ちよだ音楽連合会の成り立ちや具体的な活動についてお話をいただき、その後に様々な観点で会場の皆様とお茶の水楽器街の活性化について意見交換会を開催しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

DSC_0067

ちよだ音楽連合会 会長(株式会社シンコーミュージック・エンタテイメント 代表取締役社長)草野さん

【 お茶の水楽器街の概要 】
お茶ノ水の駅から明治大学の横を通り、駿河下交差点までから、靖国通りの淡路町の一角のエリアで約50店舗の楽器店が存在します。特徴的なお店が多く、大小さまざまなお店が並んでおり、店舗の営業時間は平均平日11時から20時、休日は10時から19時半です。

【 ちよだ音楽連合会の成り立ち 】
今から5年前、横浜で隔年で行われていた「楽器フェア」がという音楽のイベントがありました。2年に1回の開催を待つだけでなく、我々の地元であり楽器の街と言われているお茶の水で、同じような事が出来ないか、社内で話題を出した事がキッカケでした。

一つのエリアに楽器店、楽器メーカーが多く集積しているという魅力を今後さらに有効に生かす為、イベントとなる場を駅前の一拠点のみに留めず街のお店の内外まで拡大し、活用しようと、「プチ楽器フェア」というコンセプトで楽器フェアで行われていたような凄ウデの演奏を店舗規模で体験できるような事を考えましたが、病院の多いお茶の水界隈では屋外で音を出すことが不可能であるなど、いくつかの壁が立ちはだかりました。

問題に直面している頃、明治大学卒の宇崎竜童さんが学生時代を過ごした街に音楽で恩返しをするため、明大まちづくり道場という名で明治大学の学生と共に「お茶の水JAZZ祭」というイベントを開催していることを耳にしました。
宇崎さんからお話を伺う中で、学生たちだけでなく楽器店をまとめる団体が必要だと考えていたそうで、音楽でこの街を活気づけたいという主旨に賛同して下さる楽器店さん、楽器メーカーさん、出版社さんに、この指止まれ方式で参加して頂き、ちよだ音楽連合会を作りました。

【 ちよだ音楽連合会 CMA(Chiyoda Music Association)概要 】
楽器メーカーやお店を対象に参加を募り、現在は22社が在籍しています。
「おちゃのおと」は、当初「楽器店マップ」という名称でA2版のチラシを折ったものでした。2年目は冊子タイプとなり、今年3年目にして名称を「おちゃのおと」と変更し、マップのみでなく、店舗の特徴をそれぞれ掲載しています。
お店に立ち寄るきっかけに乏しい現在の状況から、イベント以降も店舗に足を運んでもらうための仕掛けづくりを行うことで、楽器や音楽をより多くの人に身近に感じてもらうことを目指した企画運営を行っており、その代表的なイベントが、お茶の水熱烈楽器祭です。

お茶の水駅前をライブ会場にするだけではなく、楽器店の前まで良い演奏を披露することで、演出に誘われて“入ってみよう”の感情を引き出していきたいと思っています。

DSC_0085

【 今回、皆で具体的に考えたいアイデア 】
今回は、お茶ノ水楽器街の活性化に繋がるイベントでもある、10月に行われるお茶の水熱烈楽器祭を通して、楽器店に人の流れを生むアイデアを考えて頂きたいと思います。

ターゲットは過去に楽器を演奏していた人、子供に楽器をさせたい親御さんが主と考えております。
抑えておきたいポイントとしては、音は時に暴力にもなりかねないこと。医療施設が多く歩行者天国、屋外夜の音出しは不可であること。音楽イベントをしても新規客の足運びはなかなか増えていない現状があることです。
場所は、お茶の水駅前広場の地下の広場及び一階の広場を使用します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

DSC_0087

ここから、楽器店の生の声を伺うため、谷口楽器の岩田さんに現状を教えて頂きました。

【 楽器店現場の現状と今後 】
千代田音楽連合会で行うイベントは色々な楽器店が一緒になって取り組む大変貴重な機会となっています。
お茶の水には目的を持って来る方が多く、銀座や秋葉原のように店単位ではなく街に出かけるという文化がまだ根付いていません。
今後は街自体に足を運んでもらえるよう、お茶の水に密集している文化を繋ぎ合わせる全体の取り組みが必要だと思います。
また最近来店が増えている外国人向けに案内やサービス等の充実を図る必要があると感じています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

DSC_0097

さらに、楽器店のみでなく音楽のCDやレコードなどの物販についても知るべく、ディスクユニオンJazzTOKYO の生島さんにお話を伺いました。

【 御茶ノ水楽器街の客層と今後の展望 】
新宿などと比較しても、この街は特に音楽というカテゴリーの中でもマニアックなお客様が多くいらっしゃることもあり、じっくりと、そしてフレンドリーな関係性を持つことができるお客様が多いです。また客層の高齢化が進んでいるのも特徴の一つではないでしょうか?
学生やこれからの世代に向けたPRの必要性を感じています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

DSC_0114

お茶の水以外の街の事例を知る事で、より効果的な議論にするため、音楽の街・川崎を拠点にするロックバンド SOONERSの鈴木さんにもお話を伺いました。

【 音楽の街 川崎の現状 】
川崎出身・5人でバンドを結成してからは、ストリートライブで商店街の人達とのつながりを経て、現在は二人で活動しています。

川崎から若きアーティスト輩出したいという想いを伝えるため、以降共に川崎を拠点に公共空間の中で音楽活動可能な場の拡大に努めてきました。

川崎市が掲げる“音楽の街”について、僕らも口に出す事によって、次第に川崎市の行政からの信頼や後援を得られるようにもなり、許可を取れば表現の場を与えられる街の成功事例として注目を集めましたが、経済的な視点での成功はまだこれからの課題として残っています。
しかし、音楽表現者が実際にここへ集まり人の動きの変化が目に見えてきたのは明らかであり、その良い変化を今後の活動の糧にしながら継続していきたいと思っています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

DSC_0120

また、チームで企画を考える前のアイスブレイクも兼ねて、株式会社UGcrapht 代表の岡崎さんから、ARマーカーを使用した紙から映像体験へ誘導する販促アプリのデモンストレーションもありました。

➤詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
http://www.ugcrapht.co.jp/

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

DSC_0149

DSC_0167

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回のテーマについて、各チーム毎に議論、発表した内容をご紹介します。

 

a

Aチーム代表 堀端さん
【 点と線を意識する 】
同じエリア内で音楽以外の魅力を光らせることによって、これまで音楽に興味の無かった人に足を運んで頂いてから音楽に触れてもらう流れをつくる。
拠点となるスタート地点、ゴール地点を決めて、スタンプラリーなどのように動線を意図的に作り循環する人の流れを生む。
以上のように、点的な新たな魅力を作ると同時に、直接的に引き込むための動線計画を行う。
【 草野さんのコメント 】
「楽器店チャレンジ」という名称で、実際にイベント会場で足を止めている一般の方達にお声がけをして、楽器店の情報やイベントの宣伝を行い、実際に楽器店へお連れするような試みも行っています。

 

b

Bチーム代表 玉木さん(ベーシスト)
【 表現の場を楽器屋に作る 】
新規客確保のためには、敷居を下げて入り易さを感じてもらうことが重要なので、お祭りのように街全体で盛り上がるイベントが良いのではないか。スタンプラリーなど身近なツールを使うのも効果がありそう。
【 草野さんのコメント 】
入ったことが無い人にとっては入りにくい場も、マニアにとってはそれが逆にたまらない空気感であるのも事実。そこの兼ね合いが難しいと感じている。

 

d

Dチーム代表 イシバシ楽器本店 今宮さん
【 何かのコンテストを行う 】
出版社が多くあること、秋葉原から近くアイドルなどの文化が身近に存在することから、アニソンやコスプレイヤーなどのコンテストを開催することで若い層を呼び寄せる。
楽器店巡りなどのツアーを開催するのも需要が期待できそう。最近増加を見せる外国人向けに冊子や本などにも情報を充実させていく。
【 草野さんのコメント 
コンテストは是非行いたい。評価する側の反応にも興味有り、需要に期待ができる。誰でも出れてしまえば注目は掴めない。出演者のピックアップがこれからの課題と感じる。
ツアーも行いたい。販売店を巡るのみでなく、アーティストゆかりの地や楽器を作る過程を見れるツアーも今後企画していきたい。

 

c

Cチーム代表 明大まちづくり道場代表 榎田さん
【“実際に体験できる”で興味を誘う】
ライブ会場での楽器体験や、ミュージシャンによるクリニックを受けれる場を設ける。また、ライブで出演者のみでなくお客様も交えたライブのあり方を考えることが出来たら、より身近なものへなっていくのではないか。
お茶の水サンクレール広場を拠点に、ライブハウスサーキットのような街全体がフェスライブハウスとしての機能を持たせる。
対象は家族層とし、年代問わずで楽しめるイベントで活性化したい。
【 草野さんのコメント 】
ライブ会場での体験クリニックやライブに参加出来る形のイベントは是非やってみたい。対象を家族層に向けるとすると場所の確保を今後考える必要がありそう。
ライブハウスサーキットという案は、来客者は楽しめるんですが、これは、そこに出演するアーティスト目当てで来るお客様、すなわちファンへのイベントになってしまい、楽器を演奏する、または演奏させるという主旨が伝わりにくくなると思います。言葉を変えると、リスナーやファン向けのライブ演出よりも、出演して下さるアーティストにはプレーヤーとして見せる演出にしたいと考えています。

 

e

Eチーム代表 明大まちづくり道場 横本さん
【 体験ブースを地下へ、留まれる場所をつくる 】
まずは人の流れを作る動線計画からはじめる。体験ブースを設けて人の流れと貯まる場を組み合わせながら、長期的な目線で楽器を身近にしていく企画を考え、そこに繋げていく。
【 草野さんのコメント 】
店舗の前に本日の体験できる楽器はコレ!みたいに店舗に協力してもらう日替わりメニューの様な街並みが出来たら面白そう。

 

f

Fチーム代表 明大まちづくり道場 江夏さん
【 会場と楽器店を繋ぐ道に情報をデザインする 】
道の隙間に楽器街の歴史などの情報を貼ったり、デザインする。
また、様々な文化が集まる街だからこそ、アウトドアのお店に楽器を置くなどの別の文化とコラボをさせる?
対象層は、何にでも興味を示す子供。体験ブースなども子供を意識した作りこみをしたい。
【 草野さんのコメント 】
通りに沿わせて、アーティストの歌詞等々を道や店舗に掲示していきたいと思っている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

DSC_0224

【まとめ 草野さん】
様々な意見やアイディアを臆せず実行に移す必要があると感じました。
特にキーワードとして上がっていた外国の方に対しては、全ての店舗では対応が出来ない代わりに「おちゃのーと」をはじめとしたビジュアル要素でサービスを補っていきたいと思っています。
いつか必ず、想像してきた音で賑わうお茶の水からの通りを現実にしたいです。

News一覧へ